ども、てつさんです。
えー、いきなりですが、僕、長期休養に入ります。
理由なんですけど、これまでにもたまにブログでも書いたこともあるんですが、時々不整脈が出ることがありまして。
で、今年の1月の初めに、仕事中に今までの不整脈とは違う、脈がバラバラに飛ぶような感じの不整脈が出まして、あわてて内科のお医者さんに診てもらったんですね。
その結果、診断は「発作性心房細動」とのこと。
心臓の中の「心房」の中に異常な電気信号が走って、心房がプルプルとけいれんするせいで脈がバラバラに乱れる不整脈が心房細動。そして、これが現れて7日以内に普通の脈に回復するのが発作性心房細動です(7日以上続くと持続性心房細動といいます)。
1月の初めにその発作が出たときは不整脈を抑える薬を点滴してもらって、すみやかに普通の脈に戻ったのですが、その後も1ヶ月に1回か2回、脈がバラバラに飛ぶような発作が起こるようになってしまいました。
3月のOSJ新城の前日にも不整脈が出て、レース当日にはおさまっていたもののやっぱり調子が上がらずにDNF。
新城DNFの結果を受けて、こうやって何度も不整脈の発作が出るのはやっぱりおかしいだろうと、1月に診てもらった先生に相談してみたところ、「発作性心房細動をほったらかしておくと持続性心房細動に移行することがほとんどなので、早めにアブレーションした方がいいですね」と言われました。
アブレーションとは何か。
説明しよう!(ヤッターマン風)
心房細動は、けいれんのもとになる異常な電気信号が左心房に流れ込む肺静脈のあたりで発生していることが多く、その電気信号が心房に伝わることで起きている。そこで、その異常な肺静脈の電気信号が心房に流れ込まないように、電気信号の通り道になる心臓の筋肉の伝導路をカテーテルの手術で焼いてしまうという治療なのである!
も、もしかして、や、焼肉…?
心房細動のなにが危ないかというと、心房がプルプルとけいれんしているとそこに血液の「よどみ」ができてしまって、そこで血の塊「血栓」が形成されてしまうことなのです(不整脈自体は命に関わることはほとんどないとのこと)。そして、その血栓がなにかのはずみで脳に飛んでいくと脳塞栓、脳梗塞の原因になってしまう…。これが最大の問題なんですね。なので、心房細動の患者さんは血液が固まりにくくなる抗凝固薬を飲む必要があります。
そして、このアブレーション治療、発作性心房細動のうちに治療をすれば70~80%の確率で再発しないとのこと(再発した場合は2回目の治療をするみたいですが、2回目をすると80~90%の成功率みたいです)。しかも、発作性のうちに治療せずに持続性心房細動になってしまったら、アブレーション治療の成功率はさらに低くなると。
そ、それなら早いうちに治療しておいた方がいいんじゃないかな…?治療のあとはしばらく走れないにしても、ちょうど今はコロナ禍でマラソンのレースもないし、治療するタイミングとしては今がベストなのでは…?
実は、2年前に実家の父親も心房細動(ただし、持続性のほう)でアブレーション治療を受けています。なのでアブレーションについては多少の知識があったので、治療に対するためらいはほとんどありませんでした。もう、やるしかないだろうと。
さっそくアブレーション治療をやっている病院に紹介状を書いてもらい、4月の末に受診。そして、治療の予定を立てて先日アブレーション治療を受けてきました。
治療の間は麻酔で寝かせてもらってたので全然記憶がなくてよかったんですけど、アブレーションが終わったあと次の日まで足の付け根のカテーテルを入れた部分を圧迫止血する必要があって動かせないので、ベッドの上でずっと動けなかったのが一番つらかったですね。
なお、担当の先生曰く、やはり過度の運動は心房細動のリスクとなっているとのこと。
野球の長嶋茂雄監督、サッカーのオシム監督が心房細動が原因で脳梗塞になられていることはわりと有名らしくて、また他にも登山の三浦雄一郎さんやバレーボールの益子直美さんが心房細動でアブレーション治療を受けられたことが知られています。スポーツ選手と心房細動の関連は不整脈業界(?)ではもはや定説らしい…。
他にも睡眠不足、ストレス、アルコールなどが心房細動発症の危険因子とのこと(あ、アルコールはほとんど飲まないけど、あとは…)。
しかもですね、僕は担当の先生にはウルトラマラソンを走ることは黙って「趣味でフルマラソンを走ってるんです~」って伝えていたんですよ!どうせウルトラなんて止められると思って!なのに、嫁さんがアブレーション治療が終わったあと担当の先生の説明を受けてるときに「やっぱり100kmとか走ってたら身体に悪いですよね~」なんてバラしやがったらしい(アカン)。
担当の先生曰く、
「そうは言っても趣味ですからね、ほどほどにしておいたほうが…」
うん、僕が医者だったとしてもそう言うと思うわ(笑)。
まあ、どこまでやっていいかなんてやってみないと分からないんですけどね…。でも、自分としてはまたきちんと気持ちよく走れるようになるために治療を受けたつもりなので、ウルトラは難しくてもフルマラソンは走れるレベルまでは戻りたいと思ってます。少なくともね。
あ、ちなみにすでに退院して今日から仕事復帰しています。アブレーション術後3ヶ月は焼いた心筋の状態が不安定で(なにせ生きながらハツを焼かれたわけですからね…すごいよね、最近の医学は)不整脈が起こりやすい状態になってるので、不整脈が起きても心配しないで下さいと言われたんですけど、さっそく不整脈が起こってます(笑)。これを書いてる最中も、脈がしっかり飛びまくってますわ。
そしてこの時期に調子に乗って激しい運動をするとやっぱり再発リスクが高くなるということなので、3ヶ月くらいは激しい運動は控えておいた方がいいみたいです。
激しい運動とは…?
インターバル走は激しい運動に入りますか、先生?(入ります)
ということで、3ヶ月後の9月末の受診までは一応ランオフすることにしました。
3ヶ月走らないと、すでにだいぶ落ちてしまっている走力がさらに落ちるのは間違いないし、またイチから出直しになってしまうのは間違いなし。でも、今はしっかり身体を治してまた復活できるようにガマンの時ですね。
必ず戻ってきますので、しばらくお休みします!
という、ご報告エントリーでした。
ちなみに入院中の数日の間に忘れられてしまうのではと思っていましたが、三毛さんはきちんと僕のことを覚えてくれてましたよ。
それではまた、ごきげんよう!